【陶眞窯】大事なことは、難しい要求にも「無理です」「出来ません」で終わらせることなく、前向きに挑戦する心

大事なことは、難しい要求にも「無理です」「出来ません」で終わらせることなく、前向きに挑戦する心なのかもしれません。読谷村に工房を構える陶眞窯の窯主 相馬正和さんは、これまで前代未聞の案件に対してもNoと言わず、チャレンジし続けてきました。例えば、壺屋に設置された3.6mもの「壺屋うふシーサー」と、牧志駅近くの「さいおんうふシーサー」の規格外のオーダーに最初に手をあげたのは陶眞窯です。
 

 
「今まで誰も手がけることのなかった作品作りをやり遂げることが、陶眞窯の大きな成長と自信に繋がっているのだと思います。」そう話すのは、正和さんの長男であり工場長の相馬大作さん。正和さんのチャレンジ精神や何事にも積極的に取り組む姿勢は、陶眞窯で働く職人たちのモチベーション維持・向上にも大きく影響していると言います。
 

 
約500坪の広い工房では、土作り、釉薬、化粧、轆轤(ろくろ)、絵付け、シーサー、タタラ(角皿)などそれぞれの分野を分業し、15名ほどの職人と職人見習いが仕上げていきます。
 

 
土や釉薬は昔ながらの方法・配合で手作りし、壺屋焼の伝統を守り続けています。可能な限り沖縄県産にこだわっているという陶眞窯。土は壺屋組合の製土工場の特注の土と、山から採ってきた赤土などを独自配合し、全ての釉薬の基本となる透明釉=白薬(方言でしるぐすい)は、南部の八重瀬町で採れる具志頭(ぐしちゃん)白土と、金武町屋嘉で採れるもみ殻(お米の殻)、消石灰(貝殻などを焼いて粉にしたもの)などで作ります。
 

 
そして器は、ロクロの技術をベースにした作品が中心です。壺屋焼き窯元としての伝統を大切にしたいという思いからこだわっている点です。一方で“新しさ”を取り入れることも忘れません。赤絵や染付け、魚紋、イッチンなど陶眞窯独特の絵付けは、大胆でシャープ。勢いと繊細さをあわせ持つ作品に仕上がっています。
 

 
陶眞窯がもうひとつ大切にしていることは、使い手のリクエストやニーズに出来るだけ応えること。伝統を受け継ぎながらも、現代の生活に合った使いやすさにも配慮したものになるよう心がけているそうです。
 

 
だからでしょうか。陶眞窯の器は、毎日の暮しの中で実際に使うシーンをイメージしやすいのです。見た目よりも軽く使いやすいのも、多くの人たちから支持される理由かもしれません。
 

 
また、陶眞窯では飛び入りでの工房見学や陶芸体験(予約制)もでき、隣接するやちむん&カフェ群青ではシーサー石窯で焼いたピザを、陶眞窯の器で楽しむことができます。工房内での生産工程が見られ、実際に触れ、使用できるのは嬉しいですよね。購入する前に、陶眞窯の魅力を存分に感じてみてください。
 

 
陶眞窯
http://tousingama.com/toushingama/